2010年5月22日土曜日

やっと晴れ〜! 土曜の朝は、マルクトへ

ようやく晴れました。3週間ぐらい雨か曇り。気温も10度前後で、肌寒い毎日を過ごしていました。会う人会う人が、口々に、夏は一体いつ来るのかと嘆いていました。こんなに天気が悪いと本当にこころも体も落ち込んでしまいます。

今日、土曜日の朝、やっと晴れ〜!

土曜日は、ドイツ人にとっては大切な買い物日です。最近はだいぶん店の閉店時間が遅くなりましたが、なんといっても土曜日の夕方から、日曜にかけては店は一切閉まっていますし、土・日は、家族が集まる日なのでしっかり買い物をしておかなければなりません。

そして、なんといっても、明日の日曜日はペンテコステ、そして月曜日もペンテコステ月曜日といってお休みですから、3日間分ぐらいの買い物をしておかなければなりません。また、学校は今日から来週の日曜日までペンテコステ休暇ですから、家族そろって休暇に出かける人も少なくありません。大学はこの休暇とは関係ありませんが。学校に行っているこどもがいる家族は、どこかで休暇を過ごすことを考えます。

土曜日は、なんといってもマルクト(市場)の日です。ここのマルクトは、週に2回(水・土)の朝の7時頃から、町の広場(マルクト・プラッツ)で開かれています。

野菜、果物を中心に、肉、チーズ、卵、花、パンが売られています。活気のある雰囲気で、新鮮で、様々な種類の野菜や果物を見ているだけでも楽しいです。また、マルクトに売りに来ている店の人との会話も楽しみです。



いまの果物の主流はイチゴでしょうか。500gが500円ぐらいです。町のスーパーと比べるとすこし高めですが、やはり新鮮な感じです。





ドイツ人はリンゴが好きなので、いろいろな種類のリンゴが売られています。日本のリンゴと比べると必ずしも質がいいとは言えませんが、小ぶりで、気軽に食べられる日用食品です。1Kgが300円ぐらいです。先日行った役所の人もかじりかけのリンゴと水を机の上に置いて、仕事をしていました。





ホワイトアスパラも一時の勢いはなくなりましたが、まだまだ食べ頃です。ドイツ風の食べ方もいいのですが、これををゆがいてわさび醤油で食べると、何となく刺身のような感じがして、、、、。

チーズ屋さんも楽しいです。いろいろな種類のチーズがあり、どれにしようなかな・・・、迷ってしまいます。その横には、ハム・ソーセージなどもあり、これまた豊富な種類です。いろいろと考えたいし、新しいものも味わってみたいのですが、後ろには何人も並んでいて、グズグズしていると怒られるのでは(と勝手に)思ってしまい、緊張し、結局名前を知っているいつものものしか買えないことがあります。

本当は、堂々と店の人に質問して、長い時間かかっても、それはそれでわたしのたちの権利として、何の問題もないのです。違う種類のチーズを1枚ずつ注文して、1枚ずつ包んでもらうこともできるのですが、、、。



店の人も店の人で、お客と対等です。
今朝は、こんな一場面も、
客:「ハロー!(ちょっと)、さっきから30分は待っているんだけれど」
店:「今日はね、人が多いから、待ってもらわないと。30分待っているなんてありえないでしょ」
この会話はこの会話で終わりです。客は怒って違う店に行くわけではなく、そのまま買い物をし、店の人もそのまま応対しています。

横で聞いているわたしたちがはらはらして、わたしたちが代わりに「お待たせしてすみません」と謝りたくなってしまいます。なんて、日本人は気が弱いのでしょうか。


パンやケーキを売っているおじいさん・おばあさんのお店があります。どこかの農家の人でしょうか。

先週もここでケーキを買いました。気取った感じではありませんが、とてもおいしかったです。今の時期はイチゴのシーズンなので、イチゴケーキがおいしそうです。ぜひ買って帰りたかったのですが、今日は夕方、わたしの恩師の誕生日会に呼ばれていて、食べる・しゃべるの数時間を過ごすので、ケーキは控えておきました。

パンも素朴で、お手製のジャムも市販のジャムの空き瓶に入れて売っています。

わたしたちのお気に入りの店の一つに、鶏肉屋さんがあります。スーパーで売っている冷凍肉は本当に安く、骨付きもも肉が1つ150円ぐらいですが、ここのはすこし高めです。それでも鶏まるまる1羽が600円ぐらいで、とてもおいしいです。

明日の午後はお客さんが来るので、楽しみです。なんといっても、人と話をするということが一番のご馳走ではないでしょうか。

日本もそうですが、スーパーでは一言も話さなくても買い物ができますが、マルクトでは会話つきの品物を買うことができます。その思い出と共に食べる食事は格別です。

2010年5月18日火曜日

Kindertaufe Taufe(タウフェ・洗礼)といえば幼児洗礼

先日の日曜日に、礼拝の中で幼児洗礼式が行われました。

ドイツでは、洗礼といえば幼児洗礼で、成人洗礼はほとんどと言っていいほどありません。幼児の時に洗礼を受け、14才になると1年間の堅信礼準備クラスを終えた後、堅信礼(信仰告白式)を受けるのが一般的です。この堅信礼準備クラスにも、幼児洗礼を受けていない生徒も来ているのですが、彼らも堅信礼の数週間前に(幼児)洗礼を受けてから、堅信礼にのぞみます。

洗礼式は、これはまさに家族的な行事です。昨日の洗礼式には、2人の1歳児のこどもが洗礼を受けに来ていたので、それぞれの家族が礼拝堂の前3列ほどに座っていました。結婚式の親族を想像してただければいいと思います。Täufling(トイフリング)はまるで花婿や花嫁のように着飾っています(こういう服が売られているわけです。まるで日本の初参りや七五三のような感じです)。祖父母、叔父、叔母、いとこ、親しい友人などもスーツやドレスを着て出席しています。おそらく礼拝の後、親族そろってどこかで食事をするのでしょう。

さて、洗礼式のなかで、なかなかいいなあと思うことがいくつかあります。

まずなんといっても、「ハレ」やかな雰囲気です。洗礼盤が花できれいに飾られることもあります(写真は別の教会のものです)。厳粛さということも大切だと思いますが、「洗礼の喜び、受け入れる・歓迎する、新しいいのち」ということをどのように表現し、またそれを感じ取るかということも大切だと思います。花は、いのちの象徴でもあり、喜び、祝うということを表すものとしてとてもいいのではないでしょうか。


その洗礼盤の中に、兄弟の一人が水を注ぎます。こういう協同性、「共に」ということも大切にします。5年ほど前に、日本からドイツに行ったときに、知り合いの牧師から日本の水を持ってきて欲しいと頼まれました。洗礼式に様々な地方から親戚が集まってきて、それぞれの土地の水を持ってきて、洗礼に対する思いを述べながら洗礼盤に水を注ぎたいというのです。わたしも日本から来てその礼拝に参加しているものとして、その輪に加えてもらい、水を注ぎながら、一言お祝いの言葉を語ったことがあります。(ただ、飛行機に液体を持ち込むのは禁止されていたので、「伊右衛門」のペットボトル容器だけ持っていき、ドイツで水を入れさせてもらいました。あくまでも象徴ですから)。



こういう協同性ということに関して、もう一つ。この洗礼の証人が、受洗するこどもに対して祝福の言葉を語ります。
今回は、先ほどのお兄ちゃんが祝福の言葉を読んでいました。


洗礼が終わると、牧師から受洗記念ロウソクがわたされます。これは家族が事前に用意しておきます。自分たちで大きなロウソクを買ってそれに飾り付けることもできますし、また既製品も売っています。この教会では木の十字架も渡されていました。

このロウソクは、受洗記念日にそれぞれの家庭で灯されるそうです。

日本の教会でも、何年目かの受洗を記念するということを考えてはどうでしょうか。

今日洗礼を受けたこども、またその家族が再び教会に来るのは、13ー4年後の堅信礼の時かな?

2010年5月17日月曜日

オルガンの奏楽を楽しむ

ドイツの礼拝に出る楽しみの一つは、パイプオルガンの奏楽を聞くことです。
礼拝の最初の前奏、そして最後の後奏はもちろんですが、会衆が賛美歌を歌う前に弾く前奏、そしてその伴奏、それからその賛美歌の後奏をオルガニストがどのように用意しているのかということも楽しみです。

最初ドイツの礼拝に出たときに、賛美歌を歌うというときに、オルガニストがなにやら弾き始めたのですが、いったいこの人は何を弾いているのだろうかと思っていると、その演奏が一瞬途切れると、会衆が賛美歌を歌い始めたのにびっくりしました。
これから歌う賛美歌のメロディーを一回弾きますから、会衆のみなさんご準備くださいというのではなく、オルガニストが、その曲の旋律を織り込んで編曲した(わたしにとっては全く別の曲かと思えた)前奏を弾くわけです。

その前奏に段々慣れてくると、賛美歌の前奏であるということ気がついてきます。それぞれのオルガニストの腕の見せ所です。前奏だけではなく、伴奏も、また歌い終わったあとの後奏もアレンジしています。オルガンはオルガンで、会衆は会衆で、それぞれの役割を担いながら、一つの賛美歌ができあがっているという感じです。

礼拝の賛美歌にそんな「装飾」はいらない、大切なのは神さまを賛美するこころですといわれる方もあると思います。もちろん、そういう考えもありますし、神学的に何が正しいということはありません。そんなオルガニストでないと賛美ができない、ドイツの方が本物だということでは全くありません。
オルガニストによっては、ちょっとあなた出しゃばり過ぎじゃないのというような前奏を用意してくる方もいて、ちょっと辟易することもあります。

むしろ賛美において「一歩退く」ということを感じるのです。一度この奏楽に親しむと、自分が歌うという意識が退き、オルガンも、会堂も、いろいろな礼拝堂の中のシンボルも、光も、陰も、そして会衆も一緒になって神を賛美する一つの「響き」を創り出しているのだという気持ちになってきます。
百聞は一見にしかず。ある賛美歌の前奏と1番だけを聞いていただいて、どのような感じなのか味わってみてください。残念ながら、前奏の最初の方は雑音が入ったので、カットしています。また、この賛美歌は礼拝の一番最初に歌ったものですから、礼拝全体の前奏も兼ねたものであり、若干普通の賛美歌の前奏よりも長めです。




まあ、この大きな礼拝堂にしては少ない会衆で、決して賛美の声が十分であるとは言えないのが、残念な点ですが。ドイツ全体で賛美歌を歌える人が少なくなってきて、葬儀でも賛美歌を歌う代わりに、オルガン、フルート、バイオリンによる演奏が行われるというのが現状です。

2010年5月14日金曜日

イエス様は薬剤師

今日、5月13日(木)は、イースターから40日目、キリストの昇天日(Himmelfahrt)です。ドイツでは祝祭日で、教会では昇天日礼拝が守られています。第2の受難日とも言われていて、せっかく復活したイエスが、また弟子たちのもとを離れていきます。そしてペンテコステまでの何か空白のような10日間を過ごすわけです。
ある笑い話ですが、教会の各祝祭日のときには、「祝福されたクリスマスを」とか「祝福に満ちたイースターを」という挨拶を交わします。ある少年が、昇天日礼拝のあとで、隣に座っていた老婦人に別れ際に、「祝福されたご昇天を」と言ったということです。

前回も書きましたが、とにかく寒い日が続いていて、電話をかけてきたドイツ人に、5月なのにどうしてこんなに寒いのだ、季候がおかしいんじゃないかと聞くと、5月の中頃をアイス・ハイリゲン(氷の聖人)というのだと教えてくれました。これは農家などの民間伝承で、5月11日から15日頃は霜が降りるほど寒い日が続くので、農作業や庭仕事に注意しなければならないそうです。この時期にバルコニーのプランターに花を植えると、霜が降りてダメになってしまうので、気をつけなければなりません。そして、5月11日から15日のそれぞれの日に覚えられる聖人が決まっており、これらの聖人のことをアイス・ハイリゲン(氷の聖人) と呼び、特に天候に気をつけているようです。あまり聖人伝説には科学的な根拠はありませんが、経験知というものだと思います。でも、寒い。

今日の午後、久しぶりにハイデルベルク城の中にある薬事博物館を見学してきました。ドイツの薬剤、薬局の歴史が分かるとても興味深い博物館です。

その中で「薬剤師としてのイエス」というモティーフを見つけました。

それは18世紀頃に広まったイエス理解、また癒し理解です。まだ病気と宗教、信仰というものが密接に結びついていた時代のことです。確かに薬剤師は病気を癒してくれるけれども、本当の癒しをもたらせてくれるのはイエスだけだという信仰から、イエスを「天国薬局」の薬剤師として描くことが広まったそうです。

イエスが持っている魂をはかる天秤は最後の審判(ヨハネ黙示録6:5)を象徴しています。

また、信仰と愛と希望(1コリント13:13)が、パンと杯(聖餐)、心臓、錨(こころの支え)によって象徴的に描かれています。その下の文章はマタイ11:28ー29の「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。やすませてあげよう。・・・・・」という聖句が書かれています。イエスの向かって左側の棚には、魂のための薬が並べられています(ちょっとはっきり字が読み取れません)。

右側の奥には、イエスが目が見えない人を癒している物語が描かれています。

2010年5月12日水曜日

寒い中での熱い一時

とにかく、最近のドイツは寒い。数週間前は、一時は20度を超す陽気で半袖シャツを入れた荷物の到着が待ち遠しかったのですが、「キタ−!春ー!」というブログを書いたのもつかの間、毎日雨と曇りばかりの寒い日々が続いています。昼間でも10度から15度ぐらいです。半袖のシャツも寒々しく見え、タンスの奥にしまってしまいました。

昨日は寒さに加えて、夕方出かけようとすると、一天にわかにかき曇り、雷が鳴り、雨が降り始めました。

実は、昨日は外国人留学生や研究者を招いてのコンサートがありました。チャリティーコンサートで入場料はなく、一般にも開かれています。自由に募金し、それを社会福祉事業に寄附するということです。

案内には、Noe Inuiという演奏者(ヴァイオリニスト)の名前が書かれていました。Inui(いぬい)という日本語の響きの名前と、Noeというちょっと聞き慣れない名前の組み合わせを不思議に思いながらも、コンサート会場に向かいました。

コンサート会場は大学のAula(講堂)です。このAulaはハイデルベルクの中でも特に気に入っている場所です。19世紀の終わりに改装されたもので、まるで宮殿の1室かと思わせるような装飾がなされ、非常に荘厳さとアカデミズムを感じさせるところです。天井には各学部を表現した絵が描かれています。


Noe Inui氏ですが、ブリュッセルで日本人の父親とギリシャ人の母親の間に生まれ、12歳でブリュッセル王立音楽院に特別入学、14歳でソルフェージュ科とヴァイオリン科を首席卒業。同年、ベルギーのワロニア王立管弦楽団と共演しソリストデビュー。その後パリ国立音楽院を経てパリ国立高等音楽院で在学中、交換留学生としてカールスルーエ国立音楽大学大学院で学び。19歳でパリ国立高等音楽院を主席で卒業。世界的に演奏活動をしてい方です。こんなすばらしい方の演奏を、Aulaで聴けるなんて至福の時です。

演奏曲は、バッハ、ウジェール・イザイ、エルンストーロタール・フォン・クノル、ニコロ・パガニーニの4曲ですが、彼の熱演に聞き惚れた一時でした。顔の角度によっては、日本人に見えたり、ギリシャ人に見えたりするInui氏が、汗だくになって弾いてくれたバイオリン(ストラディヴァリウス)演奏は、本当に「熱い一時」でした。

コンサートのあと、冷たい雨の降る中、ハイデルベルクで一番頑固者の店長がやっている,ハイデルベルクで一番おいしくてお手頃な値段(600円ぐらい)のピザ屋で、ドイツ人の学生と「熱いピザ」を食べながら「熱い会話」を交わしました。

でも、Inui氏は何カ国語を話せるんだろう?

2010年5月11日火曜日

バッハ・カンタータ・ゼミ BWV49と95

今朝、ようやくちょうど2ヶ月前に日本から送った荷物が届きました。念願の炊飯器がついたのですが、この1ヶ月ほどで鍋でご飯を炊く術を覚え、またそれが思いのほか簡単で、しかもおいしいので、あまり感動もなく、受け取りました。醤油にみりん、乾麺、ラーメン、海苔に乾燥ゴボウなど一挙に台所の棚が一杯になりました。でも、本当は手に持ってこようと思っていた味噌を忘れたので、当分味噌汁はお預けです。まあ、先日ご紹介した「タイガー・ドラゴン」に行けば買えるのですが。

荷物の片付けも1時間ほどで終わり、今日のバッハゼミのための予習をしていました。妻が、今日はBWV95をやる予定だというので、インターネットからテキストを印刷して、準備していきました。

ところが、授業が始まると、メラー教授が「みなさん、今日はカンタータ49番です」というじゃないですか。一番前に座って、講義を受けているので、何事もないように用意した95番のプリントを、「何も間違ったことをしてませんよ〜」という顔をしながら、さりげなくファイルの中にしまいました。幸い、バッハ・カンタータ全曲集という本を持っていたので、助かりました。

これは、よくある間違いで、ドイツは20以上の数字を日本語とは違って、逆に言います。たとえば、95は「5と90」というわけです。これを早口でいわれる(ただ聞き取りが悪いだけですが)と、ふと勘違いして「9と50」みたいに聞き間違ってしまうことがあります。またわたしたちには40と50がよく似ているわけです。ちなみにわたしのノートには49と書いてありました(^_^)v。

もう15年ほど前になりますが、ドイツで働いていたときに、40人ぐらいの人と一緒にスイスにバス旅行に出かけました。チューリッヒという街に着いたときに、リーダーから「2時フュンフツェーンに集合です」といわれました。フュンフは5,ツェーンは10で、英語のフィフティーンと同じで15分を意味しています。こんな初歩的なことはわかりきったことなのですが、その時はなぜか、5と10だから50分だと思い込み、プログラムの紙にも2時50分と書いて、わたし一人で街をブラブラして、2時45分ぐらいにバスのところに帰ってきました。するとなんだかおかしな雰囲気、みんながわたしをの方をじろじろ見ているわけです。「お前、数字を聞き間違えただろう。みんな心配して待っていたんだよ」といわれて、自分の聞き間違えに気がつきました。小さいころから親に「あっ、しもた、ということをするな」とよく言われていたのですが、まさに「あっ、しもた」でした。


まあ、それとよく似たことが今日も起きたわけです。ところが、これから、続きがあります。

講義が終わって、来週講義を担当してくれる教授に、来週のカンタータは何番でしょうかと聞くと、「あなたはさっき95番のテキストを持っていたけれど、どうしてですか。」と聞かれました。「しまった、見られていたか・・・」と思い、事のてんまつを説明して、笑い話になりました。ところが、彼自身はわたしのプリントを見て、「実は、来週95番にしようか、それとも161番にしようかと迷っていたところ、あなたが95番のテキストを持っているのを見て、天の声を聞いたような気がしました」といわれたのです。

わたしたちの聞き間違えが天の声になるという不思議な経験でした。しかも、メラー教授からは、「この人は葬儀をテーマに論文を書いているから、次週は95番がいいんじゃないか」という後押しの声もあり、来週はBWV95「我がいのちなるキリストよ、死はわたしの得」になりました。
ちなみに、BWV49の主要なテーマは「声」でした。

これに気をよくして、帰りに前から気になっていた、自分のところでビール醸造をしているレストラン(レストランもしているビール醸造所??)で、ビールを買って帰りました(1本650円、瓶代を含む。1リットル瓶ですよ。でも普通は500mlが1本80円ぐらいですから、やっぱりちょっと高め。)。これまた瓶をここに返しに行くと、また瓶を交換して新鮮なビールを買えるわけです。

やっぱり、バッハのカンタータはおもしろいです。専門を変えようかと思うぐらいです。

刺激的な勉強のあとの新鮮なビール、カーッ、たまりませんなぁ。ドイツ語の失敗も吹き飛びます。

2010年5月9日日曜日

自転車・フローマルクト(ノミの市)

ドイツにはフロー(虫のノミ)マルクト(市)「ノミの市」というのが、土曜日などに各地で開かれます。日本でいうフリーマーケットみたいなものだと思ってくださって結構です。個人的に自宅の不必要なものを持ってきて、店を開いて、売るわけです。アンティークなものもあり、ひやかしで見ていくだけでも楽しい催しです。最近はプロの人も参入してきています。

ドイツ、特にハイデルベルクでは自転車は必需品です。特に車を持っていないわたしたちにとっては、買い物には欠かせない移動・運搬手段です。最近はプラスチック、ペットボトル容器も増えてきましたが、何しろ、あらゆるものが回収費込みの瓶入りで売っています(ヨーグルト、水、マヨネーズ、ビール等々)。ですから、買うのも返すのも結構な重さになります。それから、わたしの住まいから街の中心、また神学部まで約3.5キロほど離れているので、歩くと45分、バスで30分弱(片道300円弱)ほどかかります。それが自転車だと10-15分ぐらいですから、断然自転車の方がお得で、便利です。そして街の至る所に、自転車置き場がありますし、自転車については結構寛容です。ただし、自転車用の道がはっきりしていて、反対車線や歩道をふらふら自転車に乗っていると怒られます。

しかし、1年しか滞在せず、また日本に持って帰るのも容易ではないわたしたちにとっては、新品の自転車を買うのはどう見てももったいなさ過ぎます。日本でいうママチャリみたいなものを、7-8,000円で売っているということもなく、新車だと最低でもスーパーで22,000円ぐらいします。専門店だと70,000-10数万円します。これに、鍵、かご、こどもがいればこども用の座席を買わなければなりませんので、結構な出費です。

ですから、春になると各地で自転車のフローマルクトが開かれます。昨日ハイデルベルクでも自転車フローマルクトが開催されたので、妻の自転車を求めて、行ってきました。

10時からの開始で、10時30分頃行くともう人が一杯出入りしていて、すでに自転車を持って帰っています。特にこどもの成長にあわせて乗り換えるために、こども用の自転車が人気です。また学生やわたしたちのような外国人もたくさん買いに来ています。自転車の質はピンからキリまであります。40ユーロ(5000円ぐらい)から400ユーロ(50000円)ぐらいのものがあります。

売れても、次から次に新しく売りたい自転車を持ってくる人がいます。

ものを大切にするドイツでは、ほとんどが古いものですが、いわゆる安物の粗悪品はありません。ものがしっかりしていると、ドイツ人はあまり気にしません。

ドイツ人は背が高く、足が長いので、日本人にあう自転車を見つけるのが一苦労です。

ドイツの石畳の道に合うように、マウンテンバイクが主流です。



いいのを見つけても、迷っていると、さっと横から来て取られてしまいます。気に入ったら手を離していけません。



前ブレーキしかなく、ペダルを一瞬逆回転させると後ろブレーキがかかるという、わたしたちには何とも不慣れなブレーキシステムもあります。




ようやく、何とか使えそうな自転車を見つけました。18段ギアのマウンテンバイク型で130ユーロ(約16000円)でした。バス26往復分です。


決して安くはありませんが、これをまた1年後には、最高半値で買ってくれるということです。

はたして、1年後いくらで売れることやら。