2日目は、白馬岳から出発して白馬三山の杓子岳から白馬鑓ヶ岳を通り、鑓温泉小屋に向かいました。
今回の登山で何が嬉しかったかというと、「素晴らしい天気」の一言に尽きます。雨がぱらつくことやガスの中を歩くこともありましたが、総じて素晴らしい天候でした。晴れ渡り、澄み切った空気によって、360度見渡すこともでき、遠くに富士山さえ見ることができます。雲の上、広い世界の中、小さな自分を感じながらも、そんな自分が今ここを一歩一歩歩いているわけです。
標高2812mの杓子岳は岩石に覆われたガレ場という斜面を歩いて行きます。丁寧に歩かないと自分が転ぶだけではなく、石が下に落ち人にケガをさせる緊張する道です。階段を跳ね上がっていくというよりも、一歩一歩足を前に出し、体重を移動していくように登っていきます。「一歩進めば、一歩近づく」という言葉を頭の中で繰り返しながら、急な斜面を登っていきます。
次に標高2903mの白馬鑓ヶ岳を目指していきます。せっかくここまで登ったのにまた降り、そこからまた登るのか。登ったままだと楽なのに、と思うのですが、この上り下りを繰り返しながら、山々を乗り越えていきます。それも一歩一歩でしか進んでいけません。"climb every Mountain"というのは、Sound of Musicの曲ですが、そんな歌が頭の中でよみがえってきます。
"A dream that will need All the love you can give
Everyday of your life For as long as you live
Climb every mountain Ford every stream
Follow every rainbow Till you find your dream"
白馬鑓ヶ岳から、ガスの中へと降っていくのですが、結構この下り坂が、登り坂のように心臓や肺には負担がかからないのですが、足の筋肉に疲労がたまってきます。
そんな山道でわたしたちを癒してくれるのがきれいな高山植物です。その一つ一つに目をとめながら、
白馬鑓温泉小屋へと向かっていきます。
朝の6時30分に出発し、12時30分には鑓温泉小屋に到着しました。この鑓温泉小屋は2100mに位置しますが、何よりもここには温泉が湧き出て、汗を流し、疲れた身体を癒してくれます。混浴の露天風呂と女性用の内風呂があるのですが、露天風呂は下のテント場や周りから丸見えで、お風呂に入っている人よりも周りの人の目のやり場に困るのが玉にきずです。とにかく、この温泉にゆっくりとつかり、身体も心も癒され、次の日の最後の山歩きに備えます。
(つづく)