2010年4月3日土曜日

おもしろTシャツ  ハイデルベルク

 4月1日(木)に、ようやくハイデルベルクに到着しました。用意されたゲストハウスは8階建てのビル、その5階の1LDKの部屋に住むことになりました。ゲストハウスについてはまたいずれ書きます。

 2日の午後、ゲストハウスから徒歩で30分、ハイデルベルクの中心街まで歩いてきました。10年前と比べていろいろと変わったところもあり、昔ながらのいい雰囲気が無くなってしまったような感じもします。
 10年前にもあったTシャツ屋のおもしろTシャツを紹介します。

 最初の写真(青地に黄色のTシャツ)には、「先生、わたしたちに優しくした方がいいんじゃないの。わたしたちが先生たちの年金を払うんだよ」と書いてあります。

 9枚並んだTシャツの右下2枚、真ん中が「ビールがこの男らしい体を作ったのさ」,右が「わたしたちは観光客じゃありません! ここに住んでいます」という台詞です。以前には、「わたしは豚、あなたは馬鹿、わたしはやせられるけど、あなたは・・?」というのもありました。まあ、どのTシャツも実際に着ている人を見たことはありませんけど。

2010年4月1日木曜日

ペット税導入!?

 今朝、新聞を見ると地方欄の一面の「ペット税導入」とい見出しが目に入ってきました。
 ひぇー、ドイツではいよいよ財政難で、市はペットにまで税をかけるのかとびっくりしました。1軒あたり100ユーロ(約13、000円)ということです。新聞記事の最後には、今日の4時にペット税導入の反対集会とデモが市役所前で開催されると書かれていました。
 友人に、「ペットにまで税をかけるのか?」と聞くと、「Motoo、今日は何日か知っているか? 4月1日(エイプリルフール)だよ。そんな記事嘘に決まってるじゃないか。でも、何人が市役所前に集まるか楽しみだなぁ」ということでした。
 真面目なドイツの新聞も粋なことをするものです。
 April,April(アプリル、アプリル)!

 

休みは休み ドイツの休暇文化

 今日は、聖木曜日、洗足木曜日ともいわれます。イエスが十字架にかけられる前の夜、12弟子と共に最後の晩餐をとった日であり、また弟子たちの足を洗った日(ヨハネ福音書)でもあります。悔い改め、また教会では罪を犯したものが再びゆるされて受け入れられる日であるという伝統もあります。ドイツ語では、Gründonnerstag(グリューンドンナスターク・緑の木曜日)と言われています。なぜ緑なのかは諸説あるようです。

 今日から、聖金曜日(イエスが十字架にかかった日)、イースター(イエスが復活した日:日曜日)、イースター月曜日と祝祭日が続きます。学校は今日から1週間休みですし、ドイツ人はOsterferien(オースターフェーリエン・イースター休暇)に出かけます。

 わたしが泊まっている家の夫婦も、「わたしたちは月曜日に帰ってくるから、あなたは何でも好きなものを食べて、何でも飲んでいいし、必要なものを使って過ごしてね。鍵を預けたし、窓を開けて空気の入れ換えをしてくれたら嬉しいわ。チュース(バイバイ)」と言って、ミュンヘンに休暇に出かけました。あっさりとしたものです。このあっさりした感じが好きなんですけど。

 わたしは、今日からハイデルベルク大学のゲストハウスに入ることがゆるされています。たまたま友人の牧師がハイデルベルクに行く用事があるので、車で連れて行ってもらうことになり、超ラッキーです。ただ、彼は1時から葬儀があるので、ハイデルベルクには4時頃に着くことになると思います。
 ゲストハウスの事務所に、その旨を伝えると、「あら、事務所は3時に閉めてしまいます。鍵をお渡しすることは出来ません。それに、金曜日から5日の月曜日までは、イースター休暇で事務所は閉まっています」と言われました。そこを何とか、1時間ほど待ってもらってと言いたいところなのですが、休みは休みです。事務の方も休む権利があり、それを邪魔することは出来ません。
 ただ、わたしを送ってくれる牧師の娘がハイデルベルク大学で勉強しているので、彼女に鍵を時間内にとってきてもらうことになり、一件落着。事務の方からは、「では、詳しいことは次の火曜日にお話しましょう」とあっさりしたものです。いったいどんな部屋で、何があって、何がなくて、どういう使い方をするのだろうと不安なのですが、とにかく休みは休み、火曜日まで詳しいことは待たなければなりません。

 どちらにしろ、休みは休み、金、日、月とすべての店も休みなので、土曜日に買い物をしておかないと、食べるものはありません。もちろんレストランとコンビニ的なガソリンスタンドは開いていますが。

 友人からは「あなたはイースター休暇を一人で過ごすの。どこか行かないの。誰かに会わないの?」と言われて、「いや、日本からはるばるドイツに来てるんですけど・・・」といいたいのですが、「研究に集中します」と答えておきました。

 いま泊まっている友人宅にスイス人のお客さんも来ていて、話が盛り上がっているのは、夏の休暇の過ごし方です。わたしにも「あなたはどうするの。何だったらわたしのスイスの山の別荘を貸してあげてもいいわよ。電話番号は、これ。メールでもいいわよ」と言われました。ドイツに来たばかりで、夏の休暇のことなんかまだ考える余裕はありません。なんだか、ドイツの休暇文化に追いかけられて、ゆっくり休んでおれないような感じです。
 

2010年3月31日水曜日

Citykirche Reutlingen (ロイトリンゲン シティー・チャーチ)



 以前、『現代ドイツ教会事情』でも紹介したロイトリンゲンのCitykirche(シティー・キルヘ:シティー・チャーチ)を訪問して、そこで働いている牧師にインタビューしてきました。

 シティー・チャーチとは何かということは、その都市都市によって違うので、一言で言うことは出来ないのですが、街の中心にあって、その街の人々の必要に応じて活動する開かれた教会だと言えます。

 教会といっても、教会員がいて、毎日曜日礼拝をしているというわけではありません。この教会は、ロイトリンゲンのプロテスタント教会とカトリック教会が協力し、プロテスタントの牧師とカトリックの神学教育を受けた教育主事の二人によって運営されています。ロイトリンゲンでは、二人とも女性です。街の中心にあるチャペルを用いて行われています。

 ここでいったい何が行われているのかというと、
1)カフェ ニコライ 火-土、9:30-18:00
2)出会いと懇談 火-土、10:00-18:00
3)個人的な面談 火 10:00-12:00、木 15:00-18:00
4)正午の休息 火-土、12:30 食事中の訪問者に2-3分の短い説教を語る。
5)連帯と相談 カトリックのソーシャルワーカーによる相談
6)逝去者追悼会 第1金、16:00-18:00 最近親しい人を亡くした人たちの集まりで、グリーフワークが行われています。
7)その他催し物、また自由に入って椅子に座って聖書を読んだり、一人静かにいることも出来ます。
というようなことです。

 わたしたちもここで昼食をとり、牧師のメッセージを聞きました。特にシティー・チャーチということで特別なことはなく、普通のカフェだと言えます。特にそこにいる人たちを教会に誘うわけではありません。わたしたちが聞いたメッセージも特に伝道的であるということではなく、わたしたちに何かを発見させ、考えさせるようなものでした。
 ドレコール牧師がいうには、この活動は30-50代の市民を対象にしているということです。先日紹介した社会福祉を目的としたレストランとは違って、食事も特に安価なものであるというわけではありません。定食が800-900円ぐらいです。
 他の一般の教会と競争をして信徒の取り合いをするつもりはないということです。聖書研究をするわけではなく、キリスト教講座を開くわけではありません。
 ただ、出来るだけ教会への敷居を低くして、この活動の中で、言葉を通してではなく、その存在によって神の近さを感じてもらいたいということでした。「わたしたちは言葉で語ることなしに福音を伝えていると思っています」という言葉は印象的でした。

 この運動がこれからどうなっていくのかは分かりません。ひょっとすると市民からは外見のカフェを利用されるだけかもしれません。しかし、人々が求めているものを提供し、神の近さを感じてもらいたいというコンセプトは新しいものをもたらせてくれるのではないでしょうか。対象を明確にして、専門化するというのはドイツ人独特のセンスですが、学ぶべき所もあるように思います。

 日本の都会の教会、シティー・チャーチをやってみませんか? 世界の教会は動いています。
 
 

2010年3月30日火曜日

Unter den Leuten レストラン「共生」


 今日の昼食は、友人と一緒に"Unter den Leuten"(ウンター・デン・ロイテン)というレストランに行きました。このレストランは、"Unter den Linden"(ウンター・デン・リンデン:菩提樹の下で)という建物(地名でもある)にあるので、言葉遊びだとおもいますが、"Unter den Leuten"(ウンター・デン・ロイテン:人々のもとで、人々と一緒に、共生)という名前が付けられています。元々は、老人ホームだった古い建物を市が買い取って、社会福祉事業団体に提供しているそうです。
 

 このレストランは、月曜日から金曜日の11:30-13:00に営業しています。メニューは2種類しかありません。今日のメニューは、スパゲティーとクリームソース、もう一つはジャーマンポテトです。それにサラダがついています。1皿、4.5ユーロ(およそ560円)ですが、実はもう一つ別の値段があり、2.6ユーロ(およそ280円)で食べることも出来ます。社会福祉援助や生活保護を受けている人はそれを証明する書類があれば300円で食べられるわけです。ソフトドリンク、ケーキもあり、すべてが半額になります。実際は一度証明できるものを提示するとカードが発行され、それを見せるだけでいいそうです。
 この食堂は一般の人も通常の値段で利用できます。わたしたちがいた頃には、サラリーマン、学生、たぶんカードを持っているだろうと思う人たちが食事をしていました。

 たくさんの絵も飾られ、テーブルには花も飾られています。立派なレストランというわけにはいきませんが、こぎれいな学生食堂・社員食堂といった雰囲気です。本格的なレストランも市の援助を受けているからこそ出来ることですね。でも、ロイトリンゲン市の人口は11万人です。これも、地方自治が行き届いたドイツならではのことです。

 この他にも、賞味期限間近の商品をスーパーから無料で提供してもらい、非常に安く販売する店もあります。この店は「会員制」で、先ほどの証明が必要です。

 日本の教会も、立派な台所、部屋も机もがあるんだから、こんなレストランやカフェをやってみてはいかがでしょうか。

2010年3月29日月曜日

散歩とお茶会

店は開いていない日曜日、ドイツ人は散歩に出かけます。そして、自然の中、緑の中を歩くということにこだわって、その時間を大切にしています。一人で歩くと言いうこともありますが、誰かと一緒に出かけて、歩きながらしゃべり、しゃべりながら歩くわけです。ドイツの生活に慣れない時は、この散歩の良さが分からないのですが、だんだんとこのゆったりとした時間の流れがとても大切に思えてきます。買い物も魅力的ですが、どうも日本は誰かに急がされているようで、時計もドイツの時計よりも早く動いているのではないかと感じることがあります。
 散歩から帰ってくると、お茶を飲みます。数種類のケーキも用意されていて、ここでもしゃべる、しゃべる、しゃべる。次から次へと、質問攻め、「民主党はどうだ? 最近の日本の若者たちはどうか? ・・・・」。際限なく話は続いていきます。本当に話すことが好きな人たちで、黙っていてはその輪の中に入っていけません。負けずにしゃべろうと思っても、ああ、ドイツ語が出てこない。10年ぶりのドイツ、だいぶんドイツ語もさび付いてしまったようです。

今日は、棕櫚の聖日。今日から1週間、イエス・キリストの十字架を覚える受難週が始まります。

近くの教会で18時からハイドンの「十字架上の七言」のコンサートがあったので行ってきました。18時というと、日本では午前1時。眠気と戦いながらでしたが、とても良いコンサートでした。ちなみにアルトのソリストは日本人でした。

2010年3月28日日曜日

ドイツ到着


いよいよ、1年間の留学生活が始まりました。

 11時に関西国際空港を出発、Lufthansaでフランクフルトに直行です。12時間のフライトも、ビデオ、2回の食事、うとうとしたり、本を読んだりしている内に過ぎていきました。2列の席を一人で使えたので、めっちゃラッキーでした。ドイツ語のビデオを見ながら、ちょっと耳慣らし。

 15時 Ich bin gut gelandet!!!! 無事到着

 さて、ここからフランクフルト空港駅(長距離線)へと向かいます。友人に迎えに来てもらうように頼んでいるので、5ユーロのテレフォンカードを購入。ドイツ人の店員は要領が悪い(失礼)ので、注文したのに、店員がカウンターにあったレシートを束ねて、ホッチキスでとめるまで1分ぐらいは待たされる。日本だと、「早くしてください」と急かすところだが、ここは我慢我慢。そのうちに、後ろには3−4人の行列。

 駅のカウンターで切符を購入。最近はA4の紙にコンピュータで印刷したものが切符になるみたいです。念のため「列車は遅れてませんか?」と聞くと、「ええ、何の問題もありませんよ」との返答でした。(本当かな〜)

 ICE(新幹線のような列車)に乗り込み、フランクフルトからマンハイム、マンハイムからシュトゥットゥガルト、そこからまた乗り越えてロイトリンゲンへ!それぞれの乗り換え時間は10分以内、思ったよりも早くロイトリンゲンに到着する予定です。

 席は基本的に全席自由席。席を指定したい人は、前もって予約できます。座席指定の表示がない席はすべて自由席です。

 なんだか列車がゆっくりとなり始めた。もしかして、やっぱり、ドイツの列車につきものの「到着遅延」だ。日本だと1分遅れただけで、「申し訳ありません」という所ですが、ドイツのアナウンスでは「信号機故障で10分の遅れです。マンハイムで乗り換えの列車も20分遅れていますからご心配なく」と言うことです。なんだかね。これでまた友人に到着時間の変更を電話しなければ・・・・。また、日本もそうだけど、あまり公衆電話がないので、重い荷物を引きずって電話を探さなくては。

 20分遅れで、ようやくシュトゥットゥガルト駅に到着。懐かしい風景です。10年前とあまり変わっていません。

 駅の中をぶらぶらし、列車の写真なんかを撮っていると、横に見慣れた顔が。なんと、偶然、11年前に働いていた時に知り合ったオルガニストのフリーディーさんがそこにいるじゃないですか。お互いびっくりして、「ちょっと、Motooじゃないの?」「エー、フリーディー、どうしてここにいるの」と大感激でした。ドイツの列車の遅れもなかなか良いプレゼントをしてくれます。

 彼女は、特にこどもの音楽教育に力を入れていて、わたしたちの子供たちも彼女のこどもの聖歌隊にはいっていました。彼女はそのこどもの音楽教育についての本を最近出版し、賞をもらい、新聞にも大きく報道されたそうです。
 シュトゥットゥガルトからロイトリンゲンの列車も彼女と楽しく話しながら、あっという間に到着です。

 さて、ロイトリンゲンに到着すると、本日のメインイベント、わたしの友人のアルブレヒトの60歳の誕生日パーティーに、彼には内緒で出席するのです。他の友人がすべて準備を整えてくれて、パーティーが1時間過ぎたところに到着しました。彼も、また友人たちも大興奮、やった−大成功です。
 でも、ドイツは7時、日本ではすでに夜中の3時、この時差の中で120%全開でドイツ人と付き合うのはなかなか辛いものがありますが、おいしい料理と飲み物、おしゃべりを堪能し、11時でギブアップして途中退席しました。Ich gehe ins Bett (-_-)

 ようやく、泊めてもらう友人宅へ。
 
 明日は、ドイツでは夏時間。1時間時計を早めなければなりません。ということは睡眠時間が1時間短くなるということです。どちらにしろ、時差ぼけでそんなに長く寝られないんですけど。