2014年11月1日土曜日

韓国訪問記(3) モダンな韓定食


韓国に来るのは6年ぶり、その以前は25年ほど前でした。
来るたびに韓国の様子が変わっていることを感じます。もちろん地域によっても違うのでしょうし、韓国の方にとっては当たり前のことかも知れませんが、今回は韓国料理がモダンになったということを強く感じました。25年前に釜山の海辺の食堂でアルマイトの鍋からアワビのおかゆを食べたときの印象とは全く違います。25年前だから当然でしょうが。

器は洗練されとその盛りつけ方もきれいで、また(それはちょっと残念ですが)上品な量になっていました。以下、2,3撮り忘れているものがありますが。写真でご紹介します。

朝鮮人参入りマッコリが食前酒

左の黄色いのはドレッシングを凍らせたもの、これを混ぜて食べます

水キムチとカボチャスープ


チジミ
プルコギ3人分、柔らくて美味しい
いかの足とカボチャの天ぷら

どちらかというと酢豚



しめはお馴染みナムルとキムチ、ご飯、スープセット
このレストランは大きなダムの近く、韓国の大田はすっかり紅葉し、半月か1ヶ月先取りした感じです。


韓国訪問記(2) 大田YMCA

2日目は、大田(テジョン)YMCAを訪問し、その活動をお伺いしました。
主として、このYMCAの建物ではスポーツを中心とした幼児教育がなされているということです。韓国の幼児教育では英才教育や英語教育に人気があるそうですが、YMCAは特にスポーツを通して、といってもスポーツ選手を育成する英才教育的なものではなく、身体を動かすことを主体とした質の高い教育を提供しているということでした。1クラス13名のクラスが8クラスあり、1クラスに担任が1人、スポーツ担当1人配置されています。こどもたちは9:30-15:30までこの幼稚園で過ごします。保育料は一般の幼稚園と比べて高めですが、他に塾やスポーツクラブに子どもを通わせる教育費とそれほど変わらず、意識的な両親がこの幼稚園を選択しているということでした。YMCAとしては人気のプログラムですが、教育の質が落ちたり、施設が老朽化すると離れていってしまう厳しい状況だそうです。

YES(YMCA Education School)という学童保育のプログラムもあり、この会館では1:30-6:30まで50人のこどもたちが集ってきているそうです。毎月1回各YMCAで宿泊し、その地域の学ぶプログラムをしています。

もう一つ興味深かったのが、学校と教育庁とYMCAが連携して、中高生で学校で問題を起こしてしまい、停学になった生徒たちが大田YMCAに来て色々とカウンセリングを受け、また復学していくというプログラムです。毎週10人程度の生徒がYMCAに来ているということです。大田の人口は150万人で、約25万人の中高生がいて、その内毎年1,500人が停学になりその結果学校を離れているそうです。
このような問題を学校や先生だけが引き


受けるのではなく、社会の中で学校とは関係のないYMCAがこのような役割を担っていることは重要なことだと思います。

2014年10月31日金曜日

韓国訪問記 (1) 神戸YMCA—大田YMCA(韓国)パートナーシップ30周年 

1984年に神戸YMCAは韓国の大田(テジョン)YMCAとパートナーシップを結び、30年の間その関係を保ってきました。この30年のパートナーシップを祝し、これからさらに連帯を強めるために大田YMCAにやってきました。

会議は大田YMCAの理事長が経営する病院の会議室で行われました。大田で一番大きい産婦人科クリニックだそうです。歓迎と感謝の挨拶を交わした後、各総主事よりそれぞれのYMCAの活動報告を受けました。

その中で特に興味深かったことが、2つあります。

通訳付きです。
まず第1に、大田YMCAによって韓国の参政権を18才に下げようとする(現在19才)運動を高校生たちと共に展開しているということです。高校生というとまだ政治の世界と関係ないような感じもしますが、しかし、実際には教育行政や受験問題など高校生が政治と関わっている部分も多いわけです。それだからこそ、高校生が参政権を持ち、政治に関わるべきであるというのがこの運動の趣旨の一つです。

神戸YMCAの活動を紹介する水野総主事
もう一つが、韓国では民間の銀行から経済的援助受けてボランティア活動を展開しているということでした。その中の一つとして、韓国語の古い言葉で「良い友達」という意味を持つ「ラウナティ」(正確な発音かどうか怪しい)プロジェクトというものがあります。このプロジェクトは、銀行が経済的に支援して7ヶ国に大学生を派遣し、国際ボランティア活動をおこなっているというものです。1年2回応募するそうですが、毎回およそ2,000人が応募しその内から30人が選出されます。

そして、大田YMCAがこのプロジェクトを実質的に担っているということです。7ヶ国の派遣先のお世話と調整、学生の選出、1ヶ月間の準備プログラム、そして期間中のケアやアフターケアをおこなっています。2,000人から30人に絞られる過程では、このプログラムの参加者が自分たちの経験をもとに選考に加わるということでした。
その選考は成績ではなく、また言語能力でもなく、これからの世界の未来を広げていこうとする積極性を重視しているということでした。
実は、わたしは1年前にタイのチェンマイ・サンカンペーンYMCAでこのプログラムで派遣されてきた韓国の学生に会っていました。英語も少し、日本語もほんの少し、もちろんタイ語もできない、来て5日目の学生が、親しくわたしに話しかけてくれた積極性に驚き、また感動もしました。
中華料理店で大田YMCAの活動を説明してくれている朴総主事

そんな話を大田YMCAの理事長ご招待の中華料理をいただきながら楽しく聞かせていただきました。理事長も大変だなあ。