2013年9月18日水曜日

チェンマイYMCA訪問 8 ちょっと閑話、市場 (2)

市場話の続き。

色々な訪問や歓迎会の合間に買い物に出かける時間もあり、チェンマイの人々の生活に少しだけ触れることができました。

市場(マーケット、バザール)というと、喧騒の中、狭いところにたくさんのものが山積みされ、そこを荷物を運ぶ車が行き交いっているイメージがありますが、まさにそんなイメージ通りの市場が、チェンマイの中心にあるフレッシュ・マーケット(生鮮市場)でした。生鮮食料品だけではなく、衣服の一角、造花の一角などタイの生活を支えるものが所狭しとひしめき合っています。わたしたちは1時間ほどしか時間がなかったのですが、タイ初心者のわたしにとっては十分な感じでした。幻惑されるような雰囲気とその大きさ、ものの多さ、喧騒に目眩を感じそうな雰囲気でした。

名物のソーセージに群がる人々
各種類のドライフルーツ
カイコの唐揚げ?
甘いちまき、ういろうのような米菓子
さすが仏教の国。でも同じような顔でコスチュームを変え、羽根をつけた天使をドイツで見た感じがします。
2階以上は衣料品コーナー
2階からみたところ

外の様子

2013年9月17日火曜日

チェンマイYMCA訪問 7 歓迎、歓迎、大歓迎

今回のチェンマイYMCA訪問の一つの目的として、過去のワークキャンプで神戸とチェンマイの青年たちが協力して造ったいくつかの施設を訪問し、その成果、現在の様子を視察するということがありました。

まず、最初に向かったのが、チェンマイからおよそ250kmほど離れたファイサイ村にある学校です。2013年3月、神戸から6名若者がこの村の人々のところでホームステイし、この学校の情報技術学生センター(コンピューター・センター)の建設を手伝いました。

学校に近づくと、校門周辺にこどもたちが列になってわたしたちを待っていてくれました。わたしたちがバスから降りると、鼓笛グループが音楽を演奏し始め、天女のような格好をした2人の女子学生が歓迎の踊りを踊ってくれました。



コンピューター・センターの前に設置された式典会場に案内され、お茶やお菓子が出されました。そこには、先生方はもちろんのこと、村の人々、特にホームステイをした家の人たちが集まってくれていました。

歓迎の踊りから始まり、学生たちの手作りのプレゼント、校長先生のスピーチ、学生のスピーチ、神戸YMCAからの贈り物とスピーチが行われました。

このコンピューター・センターには8台ほどのコンピューターが設置されており、学生たちが歴史や文化などの情報をインターネットで調べ、自分のノートに情報を書き写していました。ちょっと、先生の指示でやっている感じもありましたが、それぞれの事情もあることでしょう。



続いて、トンプラウ村の学校へ移動しました。この村の学校では、2010年に神戸、タイ、ベトナム、シアトルの青年たちが障がい児学級のための施設の建設を手伝いました。この様な障がい児教育施設はタイでも珍しく、モデルケールとして注目されているようです。

後の明かりがついている建物がその施設です。

こちらも到着すると、大勢の学生、先生、村の人たちが集まっていました。こちらも同じく歓迎の踊り、演奏でわたしたちの歓迎レセプションが始まりました。

その歓迎の踊りの中で踊られた「剣の舞」が興味深かったです。それはなぜ歓迎の踊りに剣が使われるかということです。古来、自分たちの共同体に外からやって来る人(外国人、異民族、旅人)は、客か、商売人か、敵でしかありません。もちろん敵を歓迎するということはありませんが、いずれの外来者は敵になる可能性があり、自分たちの中で友好な客人である限りは歓迎するが、さもなければこの剣がお前を成敗するというメッセージがこの踊りには込められている。宣教師を受け入れるときにもこの様な踊りがなされたということです。そんな、民俗学の話を聞いたことがあります。もちろんそれを現在も意識的に行っているわけではありませんが、そのようなメッセージが米らえた踊りが現在も行われていることが興味深かったです。


校庭での歓迎の踊りの後、学校の集会室に案内されると、舞台、手作りの飾りといわゆる日本の小さなちゃぶ台のようなものが用意されていました。わたしたちは小さなグループに分かれてそれぞれのテーブルに案内され、先生方がわたしたちを接待してくださいました。



そこから、また歓迎の踊り、そして食事が恭しく運ばれてきて、そして、踊り、歌(学生たちによる歌謡ショー)、スピーチ、プレゼントなど、次から次にとプログラムが用意され、2時間ほどのレセプションが、歓声と笑いと共に、あっという間に終わっていきました。

本当に口には表現できない歓迎で、まるで浦島太郎が竜宮城で受けた歓迎のような一時でした。

次の日、今度はメーハン村のチャイルドケアセンターに向かいました。ここは1998年に青年たちがこの託児施設の建設に携わりました。経済的に豊かではない村ですが、この村のこどもたちの福祉のために役立っている施設です。


どの施設も日本のものと比べてお世辞にも立派なものとはいえないでしょう。また、タイの都市部のものとも比べものにはなりません。しかし、この村の人々にとってはとても重要な施設であり、本当に喜びを表現してくれました。わたしたちも報告書や写真で見ていただけでしたが、完成した建物やその施設が実際に使われ、活かされているのを見るのはなんとも感慨深いものです。

そして、なによりも、名も知らないわたしたちを心から歓迎している、最高のもてなしをしてくれたこどもたちや学校、村の人々の姿には涙がこぼれそうな思いになりました。

ただ、この土地の文化の表現として本当に素直にもてなしてくださったことを感謝する一方で、こんなことをこどもたちにしてもらわなくてもいいのに、踊りや歌よりも話をしてくれる方がいいのに、という複雑な思いがあり、手放しで喜べたわけではありません。

ホストファミリーも言葉も十分に通じす、決して日本人の若者にとって快適な居住・生活空間とはいえないと思いますが、彼らは数年後お世話になったホストファミリーをまた訪れているいるのを聞くと、彼らにとってもここでの出会いと学びがどれほど大きなものであったのかが分かります。言葉と言葉ではなく、こころとこころが出会ったのではないでしょうか。

チェンマイYMCA訪問 6 Urban Poor Area

3日目の午後は、いくつかのグループに分かれてプログラムを行いました。わたしたちはチェンマイYMCAが青少年のサポートをしているスラムを訪問して、その現状とYMCAの活動を見させていただきました。

ここで、「スラム」という言葉を使いましたが、最近ではこうした開発援助や社会支援活動の中でスラムという言葉は差別的な意味で使われてきたことから"Urban Poor Area"(都市貧困地域)という言葉が使われることを聞きました。

川岸と私有地の塀の間2−3mにこの地区があり、およそ30家族、100人以上の人が生活しているということでした。最初は、山間部から理由はよく分からないのですが、居住区が奪われた3家族が住み始め、それが30家族までに増えたということです。おもに男性たちは工事現場などで働き、生計を立てているということです。

この居住区の中にある教会
簡単な店

YMCAが活動していることを示している看板

YMCAは、ここに住むこどもたち、青年の健康や教育、生活の支援を行っているということです。今回訪問したときも、一人の男性がこどもたちを集めて、いろいろと話をしていました。

この地区の真ん中には教会があります。教会といっても2階建ての小屋の上の部分で、階段や床などが壊れそうな状況です。ここに住むすべての人がクリスチャンで、人口の0.1%しかクリスチャンがいないタイでは本当に珍しいことであると言えます。この教会に牧師が通ってきてくれるそうです。

水の自動販売機 1lが0.5バーツ(約1.5円)
こういった地域で飲み水の問題が取り上げられますが、最近では水を買うことが出来る自動販売機が設置されていて、そこから水を買うそうです。ただ、隣接する家の人が自分の家の水道管からパイプを繋げて、水を売っています。しかし、本来水は天然にタダで与えられているもの、こういうことまでビジネスになること自体問題かもしれません。

2013年9月16日月曜日

チェンマイYMCA訪問 5  サオヒンYMCA訪問

3日目の午前中は、神戸YMCAのワークキャンプでいろいろとお世話になっている、チェンマイYMCAのブランチであるサオヒンYMCAを訪問しました。


このYMCAは環境教育に取り組んでおり、地域の学校から子どもたちを招いて、自分たちの身の回りの水、電気、資源がどのような仕組みで、自分たちの手元にあり、そしてそれがわたしたちが消費することでどのようになるのかを学ぶ施設を持っています。

水の循環、水力発電の仕組みを体験できる設備

5年前にチェンマイYMCAと神戸YMCAの交流25周年を記念してサオヒンYMCAの庭に植えた木もこんなに大きくなりました。








2013年9月15日日曜日

チェンマイYMCA訪問 4 ちょっと閑話、市場

アジアと言えば、市場。アジアの市場は活気があふれ、生活がそこにあり、人々の息づかい、生活の臭いがそこから伝わってきます。

これまで、サンカンペーンの市場とチェンマイのフレッシュ市場を訪れました。興味津々に各店を覗き、試食してみたい思いに駆られましたが、正直言うと、段々と視覚と嗅覚を通じて疲れてしまいました。その活気、ものの多さ、雑然としながらそこに秩序がある様子になんだか目眩を感じるぐらいでした。

あまり説明も出来ず、写真を見てもらうしかありません。

まずは、サンカンペーンの市場から。ここはYMCAから歩いて5分ほどのところにある町の通りに出された出店です。

およそ、500mほどの通りに色々な店が出ています。ぜひ、画像をクリックして拡大してみてください。

なんか焼きそばみたいなやつ。
自分が小学生だったら絶対ほしい。
これが寿司???? 空気にさらされてカラカラじゃん!
ジュース屋さんの原液です。
なぜか日本語の垂れ幕、飾りが売ってある。
なんといっても布はきれいです。
なんとも食欲のわかない魚屋さん
い、いったい何だろう?????
ご存じドリアン 
さすが香辛料は豊富です。
 さて、これはなんでしょうか。↓


 これはなんと、新鮮なコオロギの唐揚げでした。一袋50バーツ、約150円です。1匹試食しましたが、香ばしくて美味し?かったです。 でも、また食べたいとは思いません。



ブログを書いているだけで、思いだし、お腹がいっぱいになってきたので、チェンマイの市場はまた後日。

チェンマイYMCA訪問 3 サンカンペーンYMCA訪問

 2日目の午後からは、チェンマイYMCAのブランチであるサンカンペーンYMCAを訪問。このYMCAが行っている地域奉仕活動を視察し、本日オープンするLove Cafeの開所セレモニーに参加しました。
わたしたちを歓迎してくれる青年たちとスタッフ
このYMCAからは地域の介護が必要な老人を訪問し、そこでその老人の生活を支援し、話し相手となるという奉仕活動を行っています。今回は数名の若い人たちと一緒に、一人の病気で寝たきりになっている男性の家を訪問させていただきました。

決して大きな働きとはいえませんが、YMCAの地域の人々と共に、その問題を担って歩もうとする姿、またその働きに若者たちを巻き込んでいこうとする姿勢に敬服いたしました。

Love Cafeは、建物の廃材を使って建てられたカフェですが、とても雰囲気の良い、落ち着く空間です。フェアトレードのコーヒー、そして交わりをテーマとしたカフェが今後活用されていくことを願っています。

記念の植樹式
2日目の夕食は、このサンカンペーンYMCAの歓迎を受けいただきました。様々な料理をとおもてなしのプログラムが用意されており、和やか雰囲気の中、笑いとこころとこころの出会いを感じるときでした。青年たちによる歌、踊り、演奏があり、その素直なこころに魅せられました。


このYMCAで教えられたのは、一人の韓国人大学生との出会いでした。この韓国人大学生は韓国のYMCAから派遣されて、このサンカンペーンYMCAで5ヶ月のボランティア活動をするということでした。その中の一人の女子学生は、日本語も英語もタイ語も少しだけ話せるのですが、とてもにこやかに、しかも積極的にわたしたちに話しかけてきて、言葉を越えてわたしたちに出会おうとしてくれました。彼女たちはまでチェンマイに来て5日しか経っていません。それでわたしたちのためにチャンゴの演奏をしてくれました。

失敗を恐れ、自分の弱さをかくすために引っ込み思案になり、出会いを失っていた自分の態度を反省させられた次第です。
チャンゴを演奏してくれる韓国の学生たち