2011年3月5日土曜日

世界一のっぽの大聖堂 In Ulm, um Ulm und um Ulm herum

先日友人の牧師を訪問したウルム(Ulm)には、世界一のっぽの大聖堂があります。


161.53mの高さを誇り、街の中心にそびえ立っています。教会の大きさでいうとケルン大聖堂の方が大きいのですが、高さはUlmの方が4mほど高いみたいです。

この大聖堂はもともと教会として建てられてのではなく、市民集会所として建てられたものが、後に教会として使われるようになり,1890年に現在の高さの塔が完成したということでした。このような礼拝堂を持っていることはうらやましいですが、とてつもなく多くの修理費がかかり、それがまた教会財政を圧迫しているということでした。

2011年3月3日木曜日

牧師もリストラ 現代ドイツ教会経済事情

とにかく、現代のドイツの教会の経済状況は非常に悪いです。わたしが働いていた12-3年ほど前から、「節約、節約」と叫ばれていましたが、この1年ほどで,状況は悪くなり、将来への見通しも明るくはありません。

日本への帰国までの数日を利用して、知り合いの牧師を訪問し、現在のドイツの教会の状況をいろいろと聞かせてもらっています。

先日は聞いたのはとてもショッキングな話題でした。

「ヴュルテンベルク州教会では、2018年までに、牧師の人数を600人減らす」

ということが決まり、それを7年かけて実施していくということです。

ドイツ全国で600人ではなくて一つの州教会で600人です。州教会全体で2300人ぐらいの牧師が働いていますが、その4分の1ほどの働き場が削減されるわけです。すべて人件費削減のためです。

友人の牧会するニュータウンの教会
友人の牧師に一体どうなるのかと聞くと、一人の牧師が複数の教会を兼牧することになるか、それとも3人の牧師がチームとなり、4-5の教会を担当することになるかも知れないということでした

彼の教会もその地区で牧師チームを作っており、4人の牧師が4つの教会を担当しているということです。それで、2週間に1回2カ所の教会で説教するように計画しており、2週間に1回説教するだけでいいそうです。なんだかうらやましいなあと思いますが、実際は、週4時間の学校での宗教科の授業、2つの教会の役員会と堅信礼準備クラスその他たくさんの仕事を担当しており、結構忙しく仕事をしています。だいたい一人が2,000人の信徒を担当しています。

その様な状況の中で、600人減らされて、さらに仕事が増え、そうするともちろんいろいろと仕事の質も落ちてくることになるのですが、ドイツの教会はどうなるのでしょうか。

ヴュルテンベルク州教会は、定年前に引退する100人の牧師を募集しているそうです。若い牧師を任用するための方策でもあり、人件費を削減するためでもあります。

ドイツの教会は一体どこに向かっていくのでしょうか?

他の友人の牧師は「早く引退したし、年金も保証されているし、この100人に選ばれることを願っているんだ」ということです。

日本の教会はどうしますか?

ドイツ語は難しい。 論文盗用事件の波紋

ドイツで、すでに合計8年ほど生活していますが,なかなか外国語というものは、難しいものです(わたしにとっては)。

たとえば、15年前に市場にイチゴを買いに行ったときに、
「イチゴ(エルドベーレン)を500グラムください」
と言うところを、
「エルドベーベン(地震)を500グラムください」
と言って、店員に怪訝な顔をされたことがあります。

最近も10年ぶりに昔の知り合いにあったときに、
彼が「一体ドイツで何をしているの?」と聞いてきたので、
頭の中で、「論文を提出した(abgeben、アップ・ゲーベン)」という文章と「論文を書いた(geschrieben、ゲシュリーベン)」という文章が頭の中で浮かんできて、どちらをいようかなと0.5秒ほど考えているうちに、二つの文章が混ざり合って、思わず「論文をアップ・ゲシュリーベン(盗用した、ひとの論文を写した)」と言ってしまい、大笑いされました。

グーテンベルク国防大臣の辞任記事「スター政治家辞任」(3月2日)
今、ドイツでは、国防大臣の博士論文盗用(アップ・シュライベン)事件で大騒ぎなのです。彼の論文は、大学から最優秀の評価を受けていましたが、調べてみると多くの部分が、他の論文の丸写し(アップ・シュライベン)であることが判明したわけです。政治家としても有望視されていましたが、この事件がメディアで取り上げられたことによって、一昨日彼は国防大臣を辞任しました。これは、わたしの言い間違いどころではない話で、彼は巷では「コピ・ペ大臣(コピー&ペースト)」と揶揄されています。

同業のみなさん、学生のみなさん、こんなことにならないように。

2011年2月28日月曜日

送別会 4 涙のラクレット・チーズ

昨日は、ハイデルベルクの親しい友人(ドイツ人と日本人)と,最後の最後の送別会。本当に名残惜しい、別れのつらい送別会でした。

食事は、ラクレット・チーズ、友人の一人が日本のホットプレートのような機械を持ってきてくれて、美味しい、楽しい、でもちょっぴり悲しい時を過ごしました。


ラクレット・チーズは、それぞれ小手のようなお皿の上に、好きなじゃがいもやキノコをのせ、その上にラクレット・チーズをのせ、それをこのホットプレートで溶かして食べる料理です。


今回は、送別会という名の、残品処分会でもありました。醤油の残りから、炊飯器まで、ありとあらゆるドイツでまだ使えるものを持って帰ってもらいました。そうでなければ、日本とドイツでは電圧も違うし、飛行機の手荷物も重量制限もあり、全部捨てていくしかありません。

たった、1年といいながらも、紙から、調味料からどんどんと持って帰れないものが、こっちの引き出しから、あっちの棚から出てきて、ゴミ捨て場に何回往復したことでしょうか。
それでも、まだまだ処分しなければならないものが,残っています。