とにかく、現代のドイツの教会の経済状況は非常に悪いです。わたしが働いていた12-3年ほど前から、「節約、節約」と叫ばれていましたが、この1年ほどで,状況は悪くなり、将来への見通しも明るくはありません。
日本への帰国までの数日を利用して、知り合いの牧師を訪問し、現在のドイツの教会の状況をいろいろと聞かせてもらっています。
先日は聞いたのはとてもショッキングな話題でした。
「ヴュルテンベルク州教会では、2018年までに、牧師の人数を600人減らす」
ということが決まり、それを7年かけて実施していくということです。
ドイツ全国で600人ではなくて一つの州教会で600人です。州教会全体で2300人ぐらいの牧師が働いていますが、その4分の1ほどの働き場が削減されるわけです。すべて人件費削減のためです。
|
友人の牧会するニュータウンの教会 |
友人の牧師に一体どうなるのかと聞くと、一人の牧師が複数の教会を兼牧することになるか、それとも3人の牧師がチームとなり、4-5の教会を担当することになるかも知れないということでした
彼の教会もその地区で牧師チームを作っており、4人の牧師が4つの教会を担当しているということです。それで、2週間に1回2カ所の教会で説教するように計画しており、2週間に1回説教するだけでいいそうです。なんだかうらやましいなあと思いますが、実際は、週4時間の学校での宗教科の授業、2つの教会の役員会と堅信礼準備クラスその他たくさんの仕事を担当しており、結構忙しく仕事をしています。だいたい一人が2,000人の信徒を担当しています。
その様な状況の中で、600人減らされて、さらに仕事が増え、そうするともちろんいろいろと仕事の質も落ちてくることになるのですが、ドイツの教会はどうなるのでしょうか。
ヴュルテンベルク州教会は、定年前に引退する100人の牧師を募集しているそうです。若い牧師を任用するための方策でもあり、人件費を削減するためでもあります。
|
ドイツの教会は一体どこに向かっていくのでしょうか? |
他の友人の牧師は「早く引退したし、年金も保証されているし、この100人に選ばれることを願っているんだ」ということです。
日本の教会はどうしますか?