2010年10月20日水曜日

「神の女性性」展示会 イエズス会教会 1 マリア像の起源

「神の女性性」ポスター
以前に紹介したことのある、ハイデルベルクのカトリック教会内にある博物館で「神の女性性」展示会が開かれていますのでいってきました。

以前、「神さまを見たことがありますか」というブログで紹介したことがありますが、神さまと聞くと何となく、男性、父親というイメージがあります。しかし、その一方で、世界の宗教の中では神の女性性、母親性のイメージが表現されています。それが、いかにキリスト教に影響を与えているのかということが、この展示会のテーマです。
14のテーマに分かれています。

  1. 髪の毛、演出と覆い
  2. 「乳房の祝福」
  3. 執り成し
  4. 天の女王
  5. マアト 知恵の神 (エジプトの女神)
  6. 想像を超える秘密
  7. 生と死 母性と死の嘆き
  8. イシス 家族・ドラマ (エジプトの女神、生命力の具現者)
  9. 女神と植物
  10. 女神と動物
  11. 女神とライオン
  12. タニト 恐ろしい母? (カルタゴの女神)
  13. 処女性 闘う女神
  14. 女神と愛の使者としての鳩

どれもおもしろいテーマですが、まず次の一連の写真を見てください。
紀元前500年頃、バビロニア
紀元前306−30、エジプトの女神 イシス
紀元2年、シリア、ある石棺に刻まれた
母の胸像とその胸に抱かれたこども
おそらく、出産時に二人とも死んでしまった思われます。


どこかで見たことのある姿ではないでしょうか。もちろん、こどもに母乳を与える姿はどの時代、どの国でも同じようなものでしょうが、その姿がモティーフとなって像が残されているは非常に興味深いです。

そして、どこかで見たことのある姿というのは、キリスト教のイエスを胸に抱くマリア像です。古代の女神像や女性像とマリア像を比べると、まさに古代に女神信仰がマリア像に影響を与えているということが分かります。

キリスト教の中で神の男性性ばかりが強調される一方で、いのちを生み出し、それを育む母性への原初的な憧れが、このような連鎖性の中に表現されています。

2010年10月18日月曜日

エルツ城

ノイ・シュヴァン・シュタイン(新白鳥(石)城)です。
これをよく、ノイン・シュバイン・シュタインと
言い間違えることがあり、
そうなると「9匹の豚城」になります。
ドイツ各地にブルクと呼ばれる古城があります。ハイデルベルクから、ローテンブルク、ニュルンベルク、チェコのプラハまでつづく古城街道には、数多くの古城が散在しています。
最も有名なのは、ディズニーのシンデレラ城のモデルにもなったといわれるノイ・シュヴァン・シュタイン城です。


アーハルムの塔


わたしたちが以前住んでいたロイトリンゲンの近くには、リヒテンシュタイン城やホーエンツォレルン城という観光名所となっている古城もあります。
また、よく散歩に行ったアーハルムという小高い丘の上にも古城の一部と塔が残っています。
そういう古城がドイツの至る所にあります。




その内の一つ、ノイ・シュヴァン・シュタイン城にも優るとも劣らず綺麗で、ドイツのもっと美しい古城の一つと言われているエルツ城に行く機会がありました。

これが駅舎です。
駅舎の入り口



最寄りの駅がまた、何とも古風な駅でした。何か歴史的建造物かと思わせるようなたたずまいでしたが、ちょっと夜この駅に一人で降りるのは恐い感じです。










駅から、歩くこと約1時間、谷から見上げるような小高い丘にこの城は建っています。
このお城は850年の歴史を持っています。しかも、15−6世紀にほぼ現在の形に完成したこのお城は、この600年間数ある戦争や紛争で一切壊されることなく、その堂々としたたたずまい、またその歴史的な装飾、家具、建造物、調度品を残しており、現在もエルツ家が所有する現役のお城としても有名です。


周りの高い山に囲まれて、守られているような位置にあります。現在修復中で、近代的なクレーンがちょっと邪魔ですが、それでも日本のお城とはまた違う美しさを保っています。

駅からお城に向かう途中に、ちょっとおもしろいものを発見しました。

ある家のベランダに赤ちゃんが生まれたということを知らせる標識が立っていました。3700g、やはりドイツ人は生まれた時から大きい。コウノトリにもちょっと重そうです。


あとで気がついたのですが、駅の隣のお墓で、1915年に「メロヴィング十字架」と呼ばれる7世紀頃の十字架が発見され、そのレプリカがお墓に飾ってありました。本物はラインランド州博物館に展示されているそうです。

2010年10月17日日曜日

もういくつ寝ると、クリスマス・・・♪♪♪

クリスマスにはあと2ヶ月以上もあります。

日本でもすでにどこかのショッピングモールでクリスマスツリー点灯式などが行われているのではないでしょうか。ドイツでも、ここ1週間ほどの間に、秋物商品が終わり、クリスマスグッズを売る店がぐっと増えてきました。
わたしの思い込みかも知れませんが、昔はもう少しこういう品物が店頭に出てくるのが遅かったように思います。
しかし、できるだけ早くシーズン(もしくはお金)を先取りために、商業が文化的な時の流れを速めているような感じがします。
そして売られているものも世界共通でドイツらしいものが少なくなり、おそらくこの写真の飾りのほとんどは、どこかアジアの国で作られ、日本でも売られているのかも知れません。
ドイツらしいクリスマスの飾りもありますので、また、それはアドヴェントの時期(クリスマス前の4週間)になりましたら、お伝えします。

あのジェラート店(アイス屋)は、今?

8月4日にドイツのジェラート店(アイス屋)についてお知らせしました。

もう、今は秋、毎日の最高気温は10度ぐらいですから、もうアイスの季節ではありません。あのアイス屋は一体どうなっているだろうかと思って、行ってみるとイタリア製の革のジャケット、コート類の店になっていました。半年ほど、ジェラート店はお休みです。
EISは、アイスと発音します。


あと1週間すると、雪の予報です。