2015年8月14日金曜日

白山登山 4 ご来光から下山

山小屋で一泊し、朝の3時には目覚めて、ご来光を見るために御前峰まで300mほど登っていきます。すでに4時前になると、登山道には多くの人が列を作り、5時6分の日の出を目指して登り始めています。


御前峰に到着すると、すでに夜は明け始め、頂上でご来光を待つ人がみな東の空を見つめています。その少し高い岩の上に神主が下駄を履いて立ち、人々に白山信仰、白山、そして白山から見えるアルプスの山々の説明をしてくれます。



ご来光の瞬間は、暗闇から一点まぶしい光が現れたかと思うと、どんどんとその光が大きくなっていきます。まさにそこにいのちの誕生を感じるような瞬間です。


頂上から御前峰と室堂の間にあるお池を自然観察員の案内で巡り、1時間半ほどで再び室堂の山小屋に戻ってきました。

山の上から見た山小屋
そこからはひたすら山を降っていくのですが、下りは心肺機能への負担は少ないですが、足腰の筋肉を十分に使わなければなりません。


行き交う登山客が汗をかき、フーフーいいながら山道を登っているのを見ると、がんばって欲しいという気持ちと、自分たちはこの苦しみを終えた者だという優越感を感じます。しかし、あっという間に降りられるわけではなく、3時間半ほどかかって出発した別当出合まで帰って来ました。


同行してくださった人たちと缶ビールで乾杯する。なにものにも代えがたい一瞬です。この一口のために2日間歩き通したといってもいいでしょう。


2015年8月10日月曜日

白山登山 3 お花畑に癒される


富山、石川、岐阜、福井にまたがる白山は、富士山、立山とともに日本三名山(三霊山)に数えられる山です。今から、717年に越前の泰澄がはじめて白山に登り修行をしたことによって開山され、白山信仰の基となりました。2年後には開山1300年となります。


わたしたちは別当出合から観光新道という急な登りに挑戦したのですが、暑さでへばりそうになりながらも、ゆっくりと一歩一歩と登っていきました。その登山の疲れを癒してくれるのが涼しい風とそして山道の傍らに咲いている高山植物です。

白山は特にお花畑でも有名であり、日本の花の百名山に数えられているほどです。なかなかその花の名前を覚えられないのですが、いくつか紹介いたしました。

ノアザミ
ミヤマダイモンジソウ
ハクサントリカブト
クロユリ

他にもたくさんの花が咲いており、急な上り坂を越えるとそれが本当にお花畑のように一面に咲いているところに出会います。まあそれは地獄から這い上がって、天国に到達したような思いになるものです。ただ、そのお花畑をハイジのようにスキップしながら駆け巡るというような感じでもありませんし、きれいな花ですが、決していい香というわけではなく、花は花で生き残るために自分のお気に入りの虫をおびき寄せるために、独特な臭いを放っています。悪臭を放つものもあり、虎の肛門の臭いとも言われるものもあります。

とにかく、そんな花や涼しい風に押し出されて、本当に一歩一歩進んでいき、登り始めて5時間、標高2400mの「室堂」に到着し、最終的な目的地である「御前峰(ごぜんがみね)」2700mをすぐそこに見上げるところの山小屋で一泊いたします。
手前の山が室堂、その奥に見えるのが御前峰
わたしたちが泊まった山小屋、横幅60cmぐらいの布団が1人分の居場所




2015年8月9日日曜日

白山登山 2 いよいよ出発、でも暑い

翌朝5:30に金沢駅からバスに乗って、白山登山口「別当出合」(1260m)に向かいます。早朝にもかかわらずすでにバスはほぼ満席。
ここから「室堂」(2450m)へ向かって出発です。晴天は嬉しいのですが、暑くて、登り始めると汗が吹き出してきます。




白山登山 1 ちょっとその前に

白山登山のために、金沢に宿泊。夕食までの時間に、東山ひがし茶屋街を散策しました。江戸時代の情緒を残す建物が立ち並び、粋な一つ一つの建築細工に目が奪われます。
「志摩」というお茶屋を見学させていただきました。外は35度を超える猛暑ですが、部屋の中はクーラーの機械的な刺すような涼しさではなく、目と耳と心で感じる粋な涼しさがありました。何か昔の夏休みを思い出すような感じです。