2010年5月18日火曜日

Kindertaufe Taufe(タウフェ・洗礼)といえば幼児洗礼

先日の日曜日に、礼拝の中で幼児洗礼式が行われました。

ドイツでは、洗礼といえば幼児洗礼で、成人洗礼はほとんどと言っていいほどありません。幼児の時に洗礼を受け、14才になると1年間の堅信礼準備クラスを終えた後、堅信礼(信仰告白式)を受けるのが一般的です。この堅信礼準備クラスにも、幼児洗礼を受けていない生徒も来ているのですが、彼らも堅信礼の数週間前に(幼児)洗礼を受けてから、堅信礼にのぞみます。

洗礼式は、これはまさに家族的な行事です。昨日の洗礼式には、2人の1歳児のこどもが洗礼を受けに来ていたので、それぞれの家族が礼拝堂の前3列ほどに座っていました。結婚式の親族を想像してただければいいと思います。Täufling(トイフリング)はまるで花婿や花嫁のように着飾っています(こういう服が売られているわけです。まるで日本の初参りや七五三のような感じです)。祖父母、叔父、叔母、いとこ、親しい友人などもスーツやドレスを着て出席しています。おそらく礼拝の後、親族そろってどこかで食事をするのでしょう。

さて、洗礼式のなかで、なかなかいいなあと思うことがいくつかあります。

まずなんといっても、「ハレ」やかな雰囲気です。洗礼盤が花できれいに飾られることもあります(写真は別の教会のものです)。厳粛さということも大切だと思いますが、「洗礼の喜び、受け入れる・歓迎する、新しいいのち」ということをどのように表現し、またそれを感じ取るかということも大切だと思います。花は、いのちの象徴でもあり、喜び、祝うということを表すものとしてとてもいいのではないでしょうか。


その洗礼盤の中に、兄弟の一人が水を注ぎます。こういう協同性、「共に」ということも大切にします。5年ほど前に、日本からドイツに行ったときに、知り合いの牧師から日本の水を持ってきて欲しいと頼まれました。洗礼式に様々な地方から親戚が集まってきて、それぞれの土地の水を持ってきて、洗礼に対する思いを述べながら洗礼盤に水を注ぎたいというのです。わたしも日本から来てその礼拝に参加しているものとして、その輪に加えてもらい、水を注ぎながら、一言お祝いの言葉を語ったことがあります。(ただ、飛行機に液体を持ち込むのは禁止されていたので、「伊右衛門」のペットボトル容器だけ持っていき、ドイツで水を入れさせてもらいました。あくまでも象徴ですから)。



こういう協同性ということに関して、もう一つ。この洗礼の証人が、受洗するこどもに対して祝福の言葉を語ります。
今回は、先ほどのお兄ちゃんが祝福の言葉を読んでいました。


洗礼が終わると、牧師から受洗記念ロウソクがわたされます。これは家族が事前に用意しておきます。自分たちで大きなロウソクを買ってそれに飾り付けることもできますし、また既製品も売っています。この教会では木の十字架も渡されていました。

このロウソクは、受洗記念日にそれぞれの家庭で灯されるそうです。

日本の教会でも、何年目かの受洗を記念するということを考えてはどうでしょうか。

今日洗礼を受けたこども、またその家族が再び教会に来るのは、13ー4年後の堅信礼の時かな?

2 件のコメント:

  1. いやあ・・・ 「いい」ですね!! 
    抽象的な表現しか出てきませんが。

    何だか、教会が家族の集合体であるという
    暖かな印象を受けました。

    写真の撮り方や教会堂の採光具合もあるのでしょうが、
    “白い明るさ”が印象的でした。

    洗礼式や聖餐式は、なにか“白”というよりも
    “黄色”がかった薄暗さの中で、厳粛に・・・というイメージなので、さわやかな、素敵な印象を受けました。

    5年目・10年目の受洗記念日なんかを
    家族や仲間内で大切にするのもおもしろそうな企画ですね。
    日本は、それを自分で覚えて、感謝献金をする・・・っていうので終わっているのが大部分ですものね。

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  2. かつて、洗礼想起礼拝というのをしたことがあります。水に触れたり、感じたりすることで、自分が洗礼を受けたということを思い起こす礼拝です。今一度洗礼を受けてからの自分を振り返り、また洗礼の意味をあらたに考え直し、また感じ取る良い機会でした。
    日本ではなかなか長く信仰生活を続けるということが難しいので、こういう礼拝を持ち、励ましや勇気、またあらたな思いを得るのもいいかもしれませんね。長く信仰生活をされている方から、証しを聞くこともいいかと思います。

    ドイツの教会は暗い教会もありますが、天井が高く、窓が大きい(長細い)ので、意外に明るいですよ。窓を作っても頑丈な構造を生み出した、ゴシック建築の特徴です。

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