いま、2つの教会に関する事件が、ドイツで話題になっています。
一つは、カトリック教会、特にカトリック系学校におけるの青少年に対する性的暴力事件です。今回の発端は、今年の1月にベルリンのカトリック系学校の校長が、1975年から1983年に卒業したかつての生徒たちに、当時性的暴力があったこととその謝罪を手紙で送ったことでした。それがきっかけとなった、次から次に各地で同様の事件が明確になり、メディアは1995年から97名の司祭や教会関係者が性的暴力に関わったことを突き止めたのです。ドイツのカトリック教会のホームページにもその経過、対応、声明、報道、ホットラインについての情報が記載されています。ドイツ・ビショップ協議会議長のツォリッチュ司祭は、イースターメッセージの中で、教会はこれまで被害者の立場に立って十分なことをしてこず、性的暴力を見過ごしてきたことを謝罪し、新しく教会を建て直していくことを表明しました。
ビショップ・ツォリッチュ司祭の記者会見(YouTube)
カトリック教会がこの事件で動揺している中で、プロテスタント教会はショッキングな事件を経験しました。
ハノーファー州教会のビショップでEKD(ドイツ福音主義教会)の議長を務めていたマルゴット・ケースマン牧師が、2月20日(土)の夜11時頃、赤信号を無視して車を運転。その場で、警官に止められ、検問されたところ、飲酒運転であることが分かった。
彼女は才能豊かで、行動的で、進歩的で、ドイツで非常に人気があり、期待されていた人物でした。様々なテレビ番組にも出演し、若干行動が派手な面もありましたが、注目されていた人でした。
彼女は、自分の行動の責任を取り、4日後の2月24日にはビショップもEKDの議長の座も退き、一人の牧師としてやり直すことを記者会見(YouTube)で表明しました。
彼女に対する評価は様々ですが、そのいさぎよさ、決断力がさらに評価されているようです。わたしがこの1週間に出会った多くの人が、彼女のことについてわたしに話してくれ、彼女は退く必要がなかったかもしれないが、彼女の決断に敬意を表すると語っていました。
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