2010年4月9日金曜日

日本の洗濯機か、ドイツの洗炊く機か。

昨日、洗濯を話題にしたので、洗濯についてもう一話。

ドイツでは昔洗濯物を炊いて、洗濯していました。大きな鍋でそれこそその下で火を炊いて洗濯していたのです。それゆえ、いまでもドイツの洗濯機のプログラムでは、何度で洗濯するかという設定があります。何もなければ20度か40度、その上が60度、95度の設定もあります。ですから、白い物、色物、材質ごとにきちんと分けて、洗濯するのです。一回の洗濯もおよそ1時間かかるので、洗濯だけでも何時間もかかってしまいます。一度間違えてこどものセーターを高温で洗濯してしまい、人形の服ぐらいに縮んでしまったことがあります。
この分類好き、完璧主義がまさにドイツ人で、ドイツ語の文法もまさに、このようにきちんと分類されています。アジア的なまぜこぜの文化が嫌なのです。
先日、日本に行ったことのある方が「日本で一番信じられないのが、冷水で洗濯していることだわ。日本ではよっぽど強い洗剤を使っているんでしょ。それは、環境に悪いんじゃないの。ドイツは環境を意識して、水温を上げて、それほど強い洗剤を使わないようにしているの」と言っていました。この、ドイツ人の自意識の高いところもあきれるやら、尊敬に値するやら。どうしてそんなに自分たちが世界を背負っているというような意識になるんだろうかと思います。やはり、かつてヨーロッパが世界の中心であったことが、影響しているのでしょうか。
日本の洗剤についてはよく分かりませんが、特に環境に悪いとは思えません。それで、どうしてそんなに水温を上げてるのかと聞くと、「60度でバクテリアが死ぬからじゃない」という答えが返ってきました。ヒエー、ドイツ人はバクテリアのことを考えて洗濯していたのか。そういえば、下着にまで高温のアイロンを当てていたのを思い出します。
「日本では、バクテリアはどうなの」と聞かれたので、答えに困って「たぶん日本のバクテリアはドイツのよりも弱いと思います。きっとおぼれ死んでるんじゃないですか」と答えておきました。
恐るべしドイツの洗炊く文化。
 

4 件のコメント:

  1. えー洗濯物を「炊く」なんて信じられない!!!95度ってもはや煮沸消毒ですね。赤ちゃんじゃないんだから・・・
    温度別洗濯のための50セント硬貨集め、がんばってください

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  2. 高温で洗濯するので、水は少量です。日本の洗濯機のように大量の水は使いません。あれを沸かしていたら大変なことです。ドイツの水は硬水で、たくさんのカルシウム(カルキ)が含まれています。ですから、知らないうちに洗濯機の部品に白いカルシウムの塊が着いていることがあります。日本では洗濯槽のカビ取り、ドイツではカルキ取りです。
    50セント、3つゲット。洗濯まで後1つ。

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  3. http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E6%AD%A3%E7%B4%B0%E8%8F%8C#.E6.AD.B4.E5.8F.B2

    少し驚いたのですがバクテリアの語源知ってました!?
    細菌も奥が深いですね・・・。

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  4. なるおさん
    バクテリアの語源情報ありがとうございました。
    聖書にβακτήριονがあるかどうか調べたら、やっぱりなかったです。当時は顕微鏡がなかったからでしょうか(?)。

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