2010年5月6日木曜日

ドイツの誕生日文化

ドイツで何が日本人にとって驚きかというと、ドイツの誕生日文化ではないでしょうか。ドイツ人はこの誕生日というのをとても大切にしています。誕生日だと仕事を休んでもいいとさえいわれています。

この留学期間中に、3つの大きな誕生日パーティーがあります。ドイツ到着の日に出席した元同僚の60歳の誕生日パーティー、それから先日行われたお世話になった2人のディアコニッセの二人(それぞれ80歳)で160歳の合同誕生日パーティー、そして5月の末にはわたしの指導教授夫妻の二人で150歳の合同誕生日パーティーが予定されています。

また、こんなにもタイミング良く、わたしたちがそれぞれお世話になった人たちの記念すべき誕生日に居合わせることができるものだと驚いています。まさに、惑星直列の天文学的偶然性にも匹敵するのではないでしょうか。

まず、誕生日パーティーは誕生日を迎える人が、親しい人を招いて行います。家に招くということもありますが、こういうきりのいい誕生日にはホテルの1室や、教会の集会場を借り切って、行われます。それも盛大な食事を用意し、5時間ぐらい続きます。

そこでは多くの人が出会うチャンスでもあり、互いに親交を深め、お互いの幸せを願うときでもあります。

もちろん招かれた人は、何かしらのプレゼントをもっていきます。そのプレゼントの気が利いているのが、なぜこのプレゼントを贈るかというメッセージです。プレゼントそのものはそんなに高いものではありませんが、そこに込められた思い、ユーモア、贈る人らしさ、贈られた人らしさがそこに表れています。

そして、それぞれが出し物を用意します。自作の詩の朗読、歌、演奏、スピーチなど、たくさんの出し物が用意されていて、飽きることはありません。

飽きるどころか、しゃべる・しゃべる・しゃべる、延々としゃべり続けます。まだ言葉が十分にできなかったときは、これが苦痛だったのですが、徐々に話せるようになると、その輪の中に入っていけます。

さて、先日行われたディアコニッセの誕生日は昼の12時から間に45分の休憩をふくんで6時まで行われました。食べる、しゃべる、歩く、食べる、しゃべると続いていきます。

これが誕生日パーティーが開かれたホテルです。


そこで出された料理を少し紹介しますと、
まずスープ
そしてサラダ



次にメインディッシュ、上の黄色いのがこの地方の名物パスタ(シュペッツレ)
最後にデザート
もうこれでお腹いっぱい!
それでも、45分ほど散歩をしてから(菜の花畑を散歩)
ケーキ、ケーキ、ケーキ・・とコーヒー


この大きさ(日本のケーキの1.5倍ぐらい、直径30cmのケーキ)、種類の多さ(写真以外にもあと数種類)、食べ放題(一人2−3種類)、何とも至福の時間です。胃袋に限界があるのが残念なぐらいです。

6時になって、ようやく片付けも終わったところで、80歳のディアコニッセとわたしたちと他の2人で「夕食どうする?」。えーっ、まだ食べるのといいたいところですが、じゃあ、レストランへ行こう ということになりました。

この体力についていけないと、ドイツでは生きていけません!?

そこで、また食べる、食べる、しゃべる、しゃべる。まあ、本当に胃袋も語学力も鍛えられます。そして、80歳の女性が、何でもぺろりと食べてしまう、その食欲とエネルギーには驚かされます。ただ、太りすぎているとは思いますが。
夕食には今が旬の白アスパラ(シュパーゲル)。この春を逃すと、もう次の春までありません。もう一生食べられないかと思うと、思わず別腹が・・・。

実は、わたしたち夫婦は今年で合わせて100歳。こんな誕生日文化の中でどうしましょうか・・・?

2 件のコメント:

  1. うわー絶対楽しいですね!誕生日をこれだけ大事にするというのは個人がそれだけ大事にされているということでしょうね。誕生会に行く人も幸せなら、来てもらう人も幸せでしょう。
    この時期のホワイトアスパラなんてぜいたくでうまそうですね。景色はきれいで食いもんはうまいなんてうらやましいですわ。

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  2. ホワイトアスパラは、店やその質によって違いますが、500g(10本)3ユーロ(400円弱)ぐらいです。1本が直径2cm、長さが20cmぐらいです。レストランで食べると上の写真のもの、アスパラ6本、ハム3枚、付け合わせにパンケーキ(本当はじゃがいもが主流)で、1200円弱といったところです。そんなに高くないでしょう。今度、生のホワイトアスパラの写真をアップします。

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