2010年7月12日月曜日

教会牧会主事 カトリック教会

昨日の日曜日、本当に家にいても暑いだけなので、アイスでも食べに行こうかと街に出ました。街の中で、ゆっくりと涼むことができるのが、なんと言っても教会です。ひんやりした空気の中、静かなで凛とした雰囲気の中でしばらくの間たたずむことができます。アイスを食べる前に、ハイデルベルクのカトリック教会、イエズス会教会(聖霊教会)に入っていきました。

その祭壇の飾りの奇抜なこと、奇抜と言っても奇妙と言うことではなく、もっと肯定的・積極的で、何か力を感じるような飾りです。前衛的な生け花のようです。

教会を出て、アイスを食べに行こうとしたときに、ある女性から
「あなたたち、ドイツ語を話すの。それとも英語?」
「ドイツ語です」
「あら、そう。わたしたちの教会ではいまオープンカフェをやっているから、もし時間があればいらっしゃらない。それから、きれいな庭があるからお見せしたいわ」
といわれて、教会の横の中庭に入り、お庭を案内してもらいながら、話をしていると、
「じゃ、わたしがあなたたちをコーヒーとケーキにご招待するから、ぜひカフェの方にも来てください」といわれてちゃっかりご馳走になりました。
庭の中にあった、ロバのオブジェ。

「あなたたちに、教会牧会主事のブンゼさんを紹介するから」
といわれ、この方からカトリック教会での状況や、お仕事についていろいろとお話を伺うことができました。
ところで、この「教会牧会主事」(これはわたしの勝手な訳語ですが)とは、ドイツ語ではPastoralreferent/Pastoralreferentin(女性)(英語に訳すとpastoral expertもしくはpastoral adviser)といって、ドイツ、オーストリア、スイス、オランダのカトリック教会における信徒職です。この方々は大学で神学教育を受け、教会の様々な牧会・宣教に携わっておられる方です。ちなみにこのブンゼさんは、刑務所牧会(教誨師)、遺族牧会、青年牧会を担当されておられます。その他、病院牧会、学校牧会、成人教育、教会員活動のお世話などもこの方々の仕事です。
いろいろと話をする中で、先ほどの教会の飾りのことが話題となりました。礼拝に来られた方も大変驚き、ブンゼさんに「いったいこれは何ですか」と尋ねてこられたと言うことです。そこで彼は、「あなたには何に見えますか。どんなタイトルをつけますか。言ってみてください」と尋ねたところ「十字架と様々な交差ですか?」という答えが返ってきたそうです。彼はすぐに「それでいいんですよ。それぞれが意味を見つけて、それぞれがそこに何かのシンボルを見つければいいです」と言われたそうです。
みなさんだとどんなタイトルをつけられるでしょうか。

あまり単純に比較することはできませんが。いままでいくつかのプロテスタントの教会に行きましたが、こんなに親しく話しかけ、いろいろと交わりを持たせてもらった教会はありませんでした。なんでしょうか、このカトリック教会の方が暖かな雰囲気があり、一度カトリック教会の礼拝にも行ってみたくなりなりました。また、もっとこの教会の働きも知りたいという関心も大きくなりました。月末には、この教会でテゼ共同体の礼拝をしているので一度行ってみようと思います。またその時にご報告します。

ちなみに、この後(アイスはあきらめましたが)プロテスタントの聖霊教会で17時15分から「3つのオルガンコンサート」があり、それにも参加してきました。教会の大、中、小のオルガンを弾き比べて、いろいろと解説してくれる45分ほどのプログラムでした。とても興味深かったのですが、参加者は10人ぐらいで、ある意味とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。

その後、家に帰っても暑いので、こちらで知り合った日本人と○ア○○○ンへ行きました。

3 件のコメント:

  1. カトリック教会での女性からの語りかけ、「教育牧会主事」のブンゼさんとの対話を興味深く拝見。
    多岐にわたる活動をしている「教育牧会主事」は信徒職だそうですが、日本で言えば、教団の「教育主事」のような立場なのでしょうか。
    それにしても、中道さんをして『温かな雰囲気があり、一度礼拝に行ってみたく』と思わせ、また『もっと教会の働きも知りたい』と思わせたのは、「説教力」?でも「神学力」?でもなく、「対話力」「コミュニケーション力」「暖かさ力」「関わり力」なのだなあ・・とあらためて思わせられたことでした。

    P・S
    ドイツの「アイス」は美味しいですか?

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  2. リリスさん、コメントありがとうございます。
    上のブログ本文には書かなかったのですが、「教会牧会主事」さんとの話の中で、とてもおもしろい言葉がいくつも出てきました。
    実は、この教会はドイツの教会には珍しく、礼拝に人がたくさん来ているのです。その理由を尋ねてみると、「プロテスタント教会には、すばらしい神学があり、説教の数段上だと思う。けれども、カトリック教会の礼拝には礼拝者が自分自身で感じ取ることができる《しるし、シンボル、イメージ》があります」と言われました。それから、説教のことが話題になり、ぽろっとこんな本音が、「今度来た神父は何かというと説教、説教っていっているけれど、説教より前にしなければいけないことがいっぱいあるでしょう。それができていないのに説教が伝わってくるわけがない」と言われていました。率直な信徒感覚の発言に、耳が痛い思いをしました。
    プロテスタント教会の説教、日本の教会もそうですが、頭でっかちになって、言葉中心の牧師がお勉強したことを発表するような説教は、リリスさんの言う対話力、コミュニケーション力、暖かさ力、関わり力を失っているのではないでしょうか。いろいろと考えさせられました。

    この「教会牧会主事」という仕事と教団の「教育主事」を比べるのは難しいのですが、神父が中央の本社から派遣されてきた管理職だとすると、教会牧会主事はもっと地元や現場に根付いた働きをしている人といった印象を得ました。

    このオープンカフェでも、前掛けをして中心的に働いているのが教会牧会主事で、神父はどこにいたのでしょうか。教会員もみんなかれに声をかけて帰って行き、何でも彼のところに来て相談していました。なんだか、説教をしない日本の牧師といった感じです。
    これは極論ですが、日本の牧師も説教しなければどうでしょうか。説教しないでも、、その教会の牧師としての存在意味があるとき、初めて説教できるのかもしれません。もちろん現実には難しい課題ですが。

    このカトリック教会については機会があればまた潜入レポートをしたいと思っています。

    ドイツのアイス事情については、いずれ本編のブログの方で、、、.

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    Thanks

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