2010年12月8日水曜日

クリスマス市 9 くるみ割り人形

くるみ割り人形は、チャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」でおなじみです。日本では、最近では某白い携帯電話会社のコマーシャルで時々耳にするのではないでしょうか。

チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」は、クリスマスが背景になっています。このくるみ割り人形というのは、ドイツでも冬、クリスマスの時期に関係の深いものです。ドイツ人は、この時期になると良質の油を取るために木の実をよく食べます。それも堅いからがついたままの木の実を器に入れてテーブルの上に置いていつでも食べれるようにしているわけです。

薄暗い部屋の中で、ロウソクに火を灯し、木の実やクッキーを食べながら、いろいろとおしゃべりをするというのが、何ともいい感じです。

それで、この時期にはその木の実の殻を割る「くるみ割り器」が必要であり、くるみ割り人形がクリスマスのプレゼントの一つ、クリスマスの風物詩として、クリスマス市でもよく見かけます。

屋根の上にくるみ割り人形が並んでいます。
強大なくるみ割り人形が木の実を口に入れています。
これがまたお腹から出てきて、また口に入るという仕掛けです。
ドイツとチェコの国境にあるエルツ地方に伝わる「くるみ割り人形」の短いお話を一つ。

昔々、エルツ地方にとても金持ちだけれども、孤独な農夫が住んでいました。彼のたくさんの財産が、この農夫の心をまるで木の実の殻のようにかたくなにしていました。彼は、自分が収穫した木の実を独り占めにし、一人でクリスマスに食べていたのです。それを彼は楽しみにしていたのですが、たった一つ堅い木の実の殻を噛み割らなければならないのが問題でした。そこで、彼は人々に、簡単に木の実の殻を割る方法を考えた人には、賞金を与えるといったのです。

それを聞いた人が、奇妙な提案をしに、彼のところにたくさんやってきました。ある兵隊は木の実を鉄砲で撃つことを提案しました。村の大工は、木の実をのこぎりでひくことを提案しました。村の獣医は木の実の上にめんどりを座らせたら、木の実から自然と中身が「ふ化」してくるだろうといいました。

一人の年老いた木彫り人形職人は、三日間かけ何かを作り続けていました。三日目に、彼の前の机には、一体の人形が立っていました。その人形にはきれいな色が塗られ、その姿はその地方の山男たちが日曜日に教会に行く時に着る衣装を纏っています。その人形は大きな口を開け、硬いあごと強そうな舌を持っています。

金持ちの農夫はすっかりこの人形が気に入り、是非、この人形で木の実の殻を割って、木の実を食べたいと思いました。彼はこの人形を手に入れ、それをとても愛したので、彼の心はまるでクリスマスのロウソクが溶けていくように柔らかく、優しくなったのです。そして、彼は自分が持っていた木の実を村中の人たちにわけ、この村ではとても楽しいクリスマスが祝われました。

年老いた木彫り人形職人は、新しい工場を手に入れ、きれいでしかし木の実の殻の堅さにも負けないしっかりとした「くるみ割り人形」を世界に送り出しました。そして、金持ちの農夫はすべてのこどもたちの友達となりました。それは、この木の「くるみ割り人形」が彼の硬い心の殻も砕き割ってくれたからだということです。
くるみ割り人形博物館ホームページより翻訳)

ドイツのお土産物の中には、頭と胴体を別々に作って、ひっつけたものもあるということです。強い力で割ると頭が取れてしまう可能性があります。一本の木からできたものの方がいいようです。といっても、現代はもっと手軽な道具を使いますが。

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